2023/12/31 17:01
お菓子な雑貨店
!DO NOT EATへ ようこそ♪
どうも♪ 店主です
皆様は、月の光のケーキを
ご存知ですか…

……… …… … .. .
ある日、お菓子の国の森の中にある、小さなお菓子屋さんに、たくさんの動物たちが集まってきました。
その日は、お菓子屋さんの主人が、特別なケーキを作ってくれるという噂が広まったからです。
そのケーキは、月の光のケーキと呼ばれていました。
白いムースの中に、青いゼリーと金色のスポンジが層になっていて、ムースは月の光を反射してキラキラしていました。
ゼリーは夜空を表現しており、スポンジは星をイメージしていました。
切り分けると、中から星がこぼれ落ちました。
動物たちは、月の光のケーキを見て、歓声を上げました。
それぞれ一切れずつもらって、お茶会を始めました。
すると…
不思議なことが起こりました。
月の光のケーキを食べた動物たちは、夢の中に入ったようになりました。
それぞれが思い描いていた夢が、目の前に現れたのです。
例えば、ウサギは、自分が月に住んでいる夢を見ました。
月には美しい花畑が広がっていて、ウサギは花々と遊んでいました。
キツネは、自分が魔法使いになっている夢を見ました。
魔法の杖で色々なものを変えたり、空を飛んだりしていました。
クマは、自分が王様になっている夢を見ました。
王冠とマントを身につけて、城でごちそうを食べたり、仲間たちと笑ったりしていました。
動物たちは、それぞれの夢に夢中になっていました。
しかし、やがて夢は終わりを告げました。
月の光のケーキの効果が切れると、動物たちは現実に戻りました。
みんなが目を覚ますと、お菓子屋さんの主人が微笑んでいました。
「どうでしたか?月の光のケーキは気に入ってくれましたか?」主人は聞きました。
「すごかったよ!」
「楽しかったよ!」
「ありがとう!」
動物たちは口々に答えました。
主人は嬉しそうに頷きました。
「それなら良かったです。でも、あまり食べ過ぎると危ないですよ。夢から覚められなくなるかもしれませんから」主人は言いました。
「わかったよ」
「気をつけるよ」
「また来るよ」
動物たちは約束しました。
そして、動物たちはお礼を言ってお菓子屋さんを後にしました。
森の中には、月明かりと星空が広がっていました。
動物たちは空を見上げて、「あれが月の光のケーキだったんだね」と言いました。
「そうだね」と言って笑い合いました。
そして…
「また明日会おう」と言って別れました。
… あとがき …
月の光のケーキには、お菓子の国の
月明かりと星が必要不可欠とのことです。
【空色の喫茶店】様のレシピも、
とても素敵でございます。
貴方様におすすめいたします。