2023/12/31 22:08
お菓子な雑貨店
!DO NOT EATへようこそ♪
どうも♪店主です♪
じつは、ワタクシ…
今とても興奮しております!
ついに!つ・い・に!
お菓子の国のパイが届きましたの!
(人*´∀`)。*゚{ オマチシテオリマシタ~♪
TeaParty開催でございます
(*˘︶˘*).。*♡ { ルンルン♪
……… …… … .. .
**お菓子の国のパイ職人の話**

ある日、お菓子の国に住むパイ職人のピエールは、自分の作ったパイがどれも同じ味になってしまうことに悩んでいました。
どんなに工夫しても、果物やナッツの風味が感じられないのです。
そこで、ピエールは森の奥にある魔法の泉に行くことを思いつきました。
魔法の泉は、願いを叶えてくれるという伝説がありました。
ピエールは森を歩いて魔法の泉にたどり着きました。
泉の水面に映る自分の顔を見て、ピエールは願いを唱えました。
「私の作るパイに、色々な味をつけてください。食べる人が驚いて喜ぶような味を!」
すると、泉から声が聞こえました。
「あなたの願いは叶えられます。しかし、代わりにあなたは何かを失わなければなりません。それでもよろしいですか?」
ピエールは迷わず答えました。
「はい、大丈夫です。私はパイ職人として生きていきたいのです。」
そう言うと、泉から光が差し込みました。
ピエールは目を閉じました。
しばらくして目を開くと、泉は元通りに静かになっていました。
ピエールは何も変わらなかったように感じましたが、早くパイを作ってみたいと思いました。
ピエールは家に帰ってパイを作り始めました。
果物やナッツを切ってパイ生地に入れて焼き上げました。
すると…
焼きあがったパイは見た目と違う色になっていました。
リンゴに見えるものは黄色く、オレンジに見えるものは茶色く、アーモンドに見えるものはピンク色になっていました。
「これは一体?」
ピエールは不思議に思いましたが、試しに一口食べてみました。
すると!
驚くべきことに、リンゴに見えるものはバナナ味、オレンジに見えるものはピーナッツ味、アーモンドに見えるものはグレープフルーツ味でした。
「これは魔法の泉のせいか!?」
ピエールは驚きましたが、同時に嬉しくもなりました。
自分が望んだ通り、色々な味がついたパイができたのですから。
ピエールは早速、自分の作ったパイをお菓子の国中に売り出しました。
すると、パイを食べた人々は皆驚きと喜びで満ちあふれました。
「こんな不思議で美味しいパイは初めてだ!」
「どんな味が出るかわからないからワクワクする!」
「次は何を食べようかな?」
ピエールのパイは大人気になりました。
ピエールは幸せになりましたが、やがて気づきました。
自分が何を失ったのかを…
それは…
パイの味を自分で選べないことでした。
パイを作るたびに、味はランダムに決まってしまうのです。
ピエールは自分の好きな味のパイを食べたいと思っても、それができないのです。
「これは困ったな…」
とピエールは思いましたが、もう後戻りはできませんでした。
魔法の泉は一度しか願いを叶えてくれません。
ピエールは、自分の作ったパイを食べるたびに驚きと喜びと悲しみとを感じることになりましたが、
「まぁ仕方ない、それよりも、自分が望むパイを作ることができて満足!」とパイ職人の誇りを取り戻し、パイを作る喜びを楽しんでいます。
そして、お菓子の国では今でも、ピエールの作る不思議なパイが話題になっています。